2ヶ月ぶりですが、再開。

長崎のエントリーが半端に終わってしまいましたが、Blog書いてる場合じゃなかったということで、その分頑張って、無事に、上手い事行きました。
長崎は、今年また更に色々やりますので、どうぞお楽しみ。

そして、今はまぁソウルにおります。
一昨日までアゴラで二騎の会の公演をしていましたが、今日はソウルに来ています。
忙しい感じの雰囲気ですが、千秋楽の次の日ではなく、一日明けて移動というのは、かなり余裕のスケジュールです。
千秋楽まで現場に居られるということすら、最早ありがたい。

で、ソウルに来ている理由は、今年の10月から11月までソウルで一ヶ月ロングランをする公演があるのですが、それのワークインプログレス、平たく言えば、試しに稽古してみてその経過発表をする為に来ています。
実際の稽古は8月下旬からまたソウルで始まるのですが、主催の劇場の意向としてそういうことになっています。

まぁ、2008年からソウルで作品を、これまた驚く事に思えば毎年作って発表している訳ですね。今年で6年目です。日本人の演出家で毎年これだけ継続的に同じ国で現地製作の活動をしている人も珍しいだろう。誰も調べたり評価もしてくれない事だけども。だから自分で言うけどね、自分で言うのって大事なんだよね、ホントに。俺が最年少で芸術監督とか、自分で言わなきゃ誰も言ってくれなかったしね。
意外と、というか、まぁ案の定日本の人たちはあてにならない、価値とか見出すの下手すぎるから。自慢とか思ってくれていいけど、何の為に自慢してるのかを考えてもらえるといいなぁ。

まぁ国内でも同じ都市でこれだけ長い期間作品を発表し続けている場所は富士見しか無い訳で、俳優も、今俺の作品に一番出ているのはデスロックのメンバーで、その次がソウルの俳優達ということになっている訳です。
例えば青年団の俳優よりソウルの俳優の方が、最早多く出てもらっているという感じですね。
あとまぁ、俺の作品を、この数年で一番観ている観客も、富士見の次はソウルの観客で、その次は横浜、福岡県かな。今回もソウルの観客との関係は楽しみだ。

富士見の観客も横浜の観客も東京の観客なんじゃないの?、みたいなことは、実は全然なかったりする話はまた後日。

今日は到着日だったので、みんなで集まって飲みました。
そのみんな、と言うのは、過去に仕事した俳優達やスタッフと今回のメンバー、もちろん初めましての人も居るし、という集まり。
まぁそのメンツが、みんな友達みたいな感じで集まってくれているので、とても感慨深いですね。

一カ所でずっと活動すれば、当然友達も増えるし仲間も増える訳ですが、たまたま自分の場合は国内の拠点の次がソウルだったというだけなんだけども、第二の拠点感がハンパない。
ずっと出ている俳優も居れば、何回かの人、最初に出てくれてその後は出られずに飲み仲間も居るし、でもみんなちゃんと友達だし、むしろ俺関連のプロジェクトで現地の友達関係も作られていたりするので、この飲み会の輪は、この数年の成果だなと思えたりするので、まぁ感慨にはなるわけです。で、外国だしね。外国人だし。
これが日本でも出来たらなぁとは思ったりする。こういうことを日本でもやりたいんだよなぁとか。


あとまぁ今回のプロジェクトに関して言えば、最初の2008年に、同世代の作家、演出家のソン・ギウンさんと意気投合して、継続してずっと一緒に活動をしてきていて、ギウンさんもソウルでイケイケの若手演出家なんだけども、ドゥサンアートセンターという、プロ野球チームも持っている企業がアートに精通した劇場をちょっと前に作って面白い活動をしていて、ギウンさんもそこの育成アーティストだったりもしていて、今回は、ギウンさんと俺の活動をまぁ評価と言って良いだろう、評価してくれてそこの劇場のプロデュースで大きな公演を作る事になった訳です。

ドゥサンアートセンターは、最近では青年団の「革命日記」とか「月の岬」とか、チェルフィッチュの「現在地」をやってる劇場です、あと岩井さんの「て」のリーディングとかもやってます。
まぁでも、1ヶ月もロングランやらせてもらえるなんて、嬉しい限りです。
日本では富士見ですらそんなことあり得ないからなぁ。

明日から稽古が始まるので、またとりあえず書いていこうかなと、まあ確実に酔っぱらいながら書くので、適当に読んでもらえれば。

渡辺源四郎商店、二騎の会、本番がまさかの2週連続で続きましたが、来てくれた方々ありがとうございました。
今年に入って、「東京ノート」「ハムレット」「修学旅行」「雨の街」と、関東での作品発表がまぁ、ザックリ4パターンあったのは何年ぶりだろうか。
まぁ全部観てくれた人ほとんど居ないけど。頻繁に作品作っても全然誰も喜んでくれないからなぁ。本当は長崎での「長崎なう」もかなり重要なので5パターンできたのが個人的には良かった。

デスロック、キラリ、客演出、地域作品、二騎の会、海外製作、この6パターンだな、今は。それをまんべんなくやっていくと、まぁ一年あっという間に埋まってしまう、というのがこの5年くらい続いています。
それぞれがそれぞれの方向にハードコアですが、デスロックは演劇から得たもの全開、二騎の会は演劇全開、キラリは劇場全開、みたいな感じでやっているんだろう。

まぁでも、今回のソウルでの作品は、ヤバいです。
「焼肉ドラゴン」とかが出来なかった事をやるわけです。
あれぞ日韓とか思われると、結構困る。まぁ「焼肉ドラゴン」超名作なんだけども。
でも日韓だけじゃないからなぁ、日韓って。
韓日とか、日露とか、韓米とか、中韓日とか、あるでしょ、全然普通に。
じゃあ今の日韓って、アメリカ基準でどの位置?中国基準でどの位置よ?狭い範囲の事をやる時は、閉じない、のが前提。
今回はチェーホフの「かもめ」を韓日の物語に書き替えた作品。
今まで無理くり引き寄せていた古典を、物語レベルでついに自分たちの物語として作りなおすって、なんだか結構感動的です。

まぁがんばります。がんばるというか、まぁ楽しい日々を過ごしてその自慢をしようと思います。